購入したばかりの服に毛玉ができてしまい、驚いた経験はありませんか？
特にほんの数回着ただけで。
その原因を調べてみると、「ポリエステル100%」という表示を見つけることがよくあります。
実際に、自宅で綿100%の服とポリエステル製の服を比べてみると、前者には毛玉がほとんどないのに対して、後者にはよく見られることに気づきます。
これをきっかけに、ポリエステル製品がどうして毛玉になりやすいのかを探り、毛玉を防ぐお手入れ方法や、すでにできてしまった毛玉を取り除く方法を紹介します。
ポリエステルの服と毛玉の関係
ポリエステルやレーヨン、アクリルなどの合成繊維は、毛玉ができやすい特性を持っています。
これらの繊維から作られる衣類は価格が手頃で、虫食いの心配も少ないですが、毛玉が目立ちやすいという欠点もあります。
一方、ウールやカシミヤのような動物繊維は、毛玉ができても摩擦で自然に取れやすい特性があります。
しかし、合成繊維は耐久性に優れているため、一度毛玉ができるとなかなか取れにくいのです。
特に、合成繊維と天然繊維が混ざった以下のような製品は毛玉になりやすいので注意が必要です。
ポリエステル100%の服は、混紡よりも毛玉が少なめですが、織り方や糸の質によって毛玉のできやすさに違いがあるため、一概には言えません。
毛玉を防ぐ素材とそのお手入れ方法
天然の繊維：綿、麻、絹
綿、麻、絹といった天然の繊維は、毛玉ができにくいという特徴があります。
これらの素材は、繊維が密に絡み合うことが少なく、毛羽立ちもしにくいため、毛玉の発生を抑えることができます。
「綿100%」と表示された衣服は、毛玉がほぼ見られないことが多く、吸湿性が高く、柔らかな肌触りで一年中快適に着用できます。
抗ピル加工が施された素材
抗ピル加工とは、繊維を特定の化学薬品で処理し、摩擦による絡みつきを減少させることで毛玉の形成を防ぐ方法です。
ウールやカシミヤなどの素材は毛玉ができやすいですが、この加工によってその問題を緩和できます。
もし毛玉の発生を抑えたい場合は、抗ピル加工された衣類を選ぶと良いでしょう。
毛玉を防ぐための実践的なアドバイス
毛玉ができやすい素材の衣類を選んだとしても、以下のような対策を実施することで、毛玉の発生を抑えることが可能です。
摩擦を減らす方法
毛玉は繊維同士が擦れ合うことで生じます。
特に、袖口やパンツの内側、バッグと接触する部位は毛玉ができやすいため、着用頻度を調節したり、バッグの持ち方を見直すことで摩擦を減らせます。
洗濯の際の注意点
洗濯による摩擦も毛玉の原因となります。
衣類を裏返しにして洗濯ネットに入れることで、他の衣類との接触を避け、毛玉の発生を防げます。
柔軟剤を使用すると繊維の表面が滑らかになり、毛玉ができにくくなります。
ブラッシングでのケア
着用後は、衣類の表面に毛羽立ちが生じやすくなります。
定期的にブラッシングを行うことで、繊維が絡み合うのを防ぎ、衣類を清潔に保つことができます。
ブラッシングは優しく一定方向に行い、衣類のメンテナンスを怠らないことが大切です。
これらの対策を行うことで、衣類を丁寧に扱い、毛玉の発生を効果的に減らすことができます。
ポリエステル服の毛玉取り方
ポリエステルのような素材で作られた服に毛玉ができた時、見た目をきれいに保つためには、以下の方法で早めに手を打ちましょう。
はさみで丁寧に取り除く
もっとも基本的で、服にダメージを与えない方法です。
毛玉を軽く持ち上げ、根本をはさみで切ります。
毛玉が部分的にできている場合に特に有効です。
専用ブラシを使う
衣服を平面に広げ、専用の毛玉取りブラシで優しくブラッシングします。
天然素材のブラシなら、服を傷めることなく、毛玉を除去できます。
これにより、毛玉がなくなるだけでなく、服の肌ざわりもよくなります。
電動の毛玉取り器を利用
毛玉が広範囲にわたっている場合、電動の毛玉取り器が便利です。
安価なものでも効果はありますが、服を傷めたくなければ、品質の高いモデルを選ぶことをお勧めします。
安全カミソリで剃る
服を平らな場所に置き、生地をピンと張った状態で、T字型の安全カミソリを使ってゆっくりと毛玉を剃ります。
服を傷つけないように、注意深く行ってください。
まとめ
ポリエステルやその他の化学繊維を含む衣類は毛玉ができやすいですが、毛玉に強い素材を選ぶことが、問題を避ける賢い方法です。
しかし、素材選びに固執しすぎると、ファッションの選択肢が狭まり、楽しみが減るかもしれません。
毛玉は避けられないものとして受け入れ、適切なケアを施すことで、衣類に対する愛着を深め、長く愛用するきっかけにもなります。
それでは、今回はここまでとさせて頂きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
