絵画や工作中に、理想の肌色を求める瞬間がありますよね。
でも、手元の絵の具セットに完璧な肌色がなかったり、想像していた色と異なる場合、どう対応すればいいのでしょうか。
実は、赤、黄、白の基本3色を使用するだけで、思い通りの肌色を簡単に作り出すことが可能です!
こちらの記事では、自分の望む肌色を簡単に作成する方法と、色の微調整のコツをご紹介します。
これを読めば、絵の具での肌色作りに関する悩みはもうありません。
ぜひ、参考にしてください。
理想の肌色を絵の具だけで作るシンプルな方法
“肌色”という用語は、多様性を反映する形でその定義が広がりを見せています。
全ての人々の肌の色は様々で、特に異なる人種間ではその違いはさらに顕著になります。
人々の多様性と個性を尊重する流れの中で、”肌色”という従来の表現は変化し始めています。
実際、色鉛筆やクレヨンを製造する大手メーカーは、昔ながらの“肌色”という言葉から”ペールオレンジ”や”うすだいだい”などの新しい名称へ変更しています。
この記事では便宜上”肌色”という言葉を使用しますが、その意味する範囲は幅広い肌の色調を含んでいます。
家庭の絵の具で自分の望む肌色を作る方法
あなたは絵を描く際、手元にある絵の具で理想の肌色を作り出したいと思ったことはありますか?
「赤」「黄」「白」の3色を使用することで、簡単に肌色を調合することができます。
最初に、赤と黄を等量混ぜてオレンジ色を作ります。
次に、このオレンジ色に白を加えて、求める色合いに調整します。
一般的な配合比は「赤1:黄1:白4」ですが、これはスタート地点に過ぎません。
例えば、もっと黄色が強い肌色を求めるなら黄色を多くしたり、ピンクがかった色にしたい場合は赤を強めに加えることで、細かな調整が可能です。
提示された配合比から出発し、自分好みの肌色になるように色を加えて調整してみましょう。
独自の肌色表現に挑戦!絵の具で作る豊かな色合いのコツ
絵を描くとき、さまざまな肌の色を表現したくなることがありますよね。
一般的な「赤・黄・白」の基本色だけでなく、もっと多彩な肌色を描き出せる方法が存在します。
日本人特有の肌色をよりリアルに再現したい時には、次に紹介する方法が役立ちます。
初めに、初心者や子どもでも簡単に扱える基本の「赤・黄・白」の組み合わせを紹介しましたが、肌色に更なる深みや透明感を加えたい方向けに、別の2つのアプローチを提案します。
① 青を加えた「赤・黄・青」で透明感のある肌色
人の肌は、静脈の青色が透けて見えることがあり、これが肌に青みを与える要因となります。
特に、パーソナルカラーで「ブルーベース」「イエローベース」に分けられるとき、ブルーベースの人はこの青みがより目立ちます。
赤と黄色に青色をわずかに混ぜることで、自然な色白の肌色を表現できます。
色の調整は、白色ではなく水を加えることで、透明感をさらに引き出せます。
② 茶色を使った「茶・白・赤」で濃い肌色の作成
濃い肌色や日焼けした肌を表現したい場合は、茶色をベースにします。
茶と白を混ぜて濃い肌色の基調を作り、そこに赤色を加えることで、健康的な血色を表現できます。
白色は濃い肌色の作成に役立ちますが、明るさや透明感を加えたいときは水での調整がお勧めです。
「肌色」とひとくくりに言っても、実際には人それぞれで色の幅が広いです。
様々な絵の具の混ぜ方を知ることで、多様な肌の色を描き分けることが可能になります。
色々な色の組み合わせを試して、自分だけの理想の肌色を見つけ出してください。
絵における肌色の重ね塗り(混色)や重色の技法
絵画制作において、新しい色を作り出す一般的な手段は「混色」で、これは異なる色の絵の具をパレット上で混ぜ合わせる方法です。
しかし、「重色」という別のアプローチもあります。
「重色」技法では、一層ずつ異なる色を紙上に積み重ねていきます。
この方法により、より深みと複雑さを持った色合いや細かなニュアンスを表現することが可能です。
特に肌の色や質感のリアルな再現には、「重色」が適しています。
リアルな肌色を重ね塗りで描く際のステップは次のとおりです。
- 最も光が当たる部分は、紙の白を生かして明るく残します。
- 影を表現するために、青や紫の絵の具を薄く何層にも重ねます。
- 直射日光が当たる箇所には黄色を加え、光の効果を表現します。
- 血色の良い部分には赤を使用し、生命感を加えます。
- 最後に、全体を見渡しながら、必要に応じて細かな調整を行います。
このプロセスでは、単に色を塗るのではなく、光の当たり方、周囲の環境光、被写体の特徴を考慮しながら、慎重に色を重ねていくことが求められます。
肌色だけでなく、着ている衣服や背景からの反射光を含め、さまざまな要素を織り交ぜながら、よりリアルな肌の表現を追求します。
手軽に使える市販の肌色絵の具おすすめ紹介
絵を描く際にすぐに使える肌色絵の具を探している方や、自分で色を混ぜるのが苦手な方には、市販の肌色絵の具が大変便利です。
多くのブランドからさまざまな肌色に近い絵の具が提供されており、手軽に理想の肌色を表現することが可能です。
特に、「ぺんてる」の「ペールオレンジ」や「サクラクレパス」の「うすだいだい」は、肌色を描く際の基本色として長年親しまれてきました。
これらの色は学校教材としてもよく使われており、幼い頃から馴染み深い色です。
また、趣味で絵を描く大人や、よりリアルな肌色を求める方には、「ホルベイン」の透明水彩絵の具「ジョーンブリヤン」がおすすめです。
No.1は色白な肌向け、No.2は黄色味がかった肌色向けで、自然な肌色を再現したい方にぴったりです。
他の絵の具メーカーでも「ジョーンブリヤン」のような肌色に近い色を取り扱っています。
色味の微妙な違いを楽しみながら、自分に合った色を見つけ出す楽しさがあります。
絵の具を選ぶ際には、「肌色」と直接表示されていなくても、肌色に近い色が存在することが多いので、使用しているブランドのラインナップを調べてみると新たな発見があるかもしれません。
自分の描きたい肌の色に最も近い絵の具を選んで、創作活動を楽しんでください。
絵における自然な肌色の表現方法 まとめ
絵を描く際に、肌色を自然に表現することは作品のリアリズムを高める上で重要です。
基本的には、「赤」「黄」「白」の3色を使って、誰でも簡単に肌色を作り出すことができます。
肌色の表現をさらに豊かにするためには、青や茶色を加えたり、水で色の濃淡を調整する方法もあります。
これにより、肌の色合いや質感の微妙な違いを出すことが可能になります。
重ね塗り、または「重色」と呼ばれる技術を使えば、異なる色を重ねることで深みのある肌色を描くことができます。
この方法では、青、黄、赤などの色を順に重ねていくことで、より立体感のある肌の描写が可能です。
色の自作に自信がない方は、市販されている肌色絵の具を使用するという手もあります。
「ペールオレンジ」「うすだいだい」「ジョーンブリヤン」といった色は、多くのメーカーから販売されており、これらを使えば手軽に自然な肌色を表現できます。
肌の色をどのように描きたいかによって、これらの色や技法を適切に選び分けることが、より生き生きとした作品を生み出す鍵となります。
理想の肌色を見つけ出し、自分の作品に取り入れてみましょう。
それでは、今回はここまでとさせて頂きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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