鋳物ホーロー鍋のカテゴリーで注目されているバーミキュラは、その耐久性から「一生ものの鍋」として多くの人に愛用されています。
多目的に活躍する便利さが魅力とされています。
しかし、バーミキュラに対しては「使いづらい」との指摘も一部にあります。
これは次のような短所に起因しています。
バーミキュラのデメリット
- 重い
- ふたと取っ手が加熱時に熱くなる
- 焦げやサビが目立つことがある
- 比較的高価
これらのデメリットにより、購入後に後悔することも考えられます。
しかし、バーミキュラにはこれを上回る長所も多数存在し、一概に使いづらいと決めつけるのは早計です。
この記事では、バーミキュラの長所と短所を詳細に分析し、ルクルーゼやストウブなど他の鋳物ホーロー鍋との比較、さらにはおすすめのレシピも提供します。
バーミキュラの購入を考えている方は、この分析を参考に適切な選択をしてください。
バーミキュラの魅力と課題:他ブランドとの比較分析
2010年に愛知ドビー株式会社から発売された「バーミキュラ」は、その短い歴史にも関わらず、60万台以上の受注を記録し、多くの家庭で愛用されています。
バーミキュラを使った料理のレシピ本も数多く出版され、その人気は高まる一方です。
しかし、すべてのユーザーがバーミキュラに満足しているわけではありません。
「使いにくい」と感じる人もいて、その理由は次のようなデメリットにあります。
バーミキュラの重さ
バーミキュラの大きな課題の一つは、その重さです。
たとえば最小サイズのオーブンポットラウンド14cmでも1.8kgあり、サイズが大きくなるほど重くなります。
これはアルミやステンレス製の鍋と比較してかなりの重量です。
料理を入れるとさらに重さが増し、扱いには注意が必要です。
特に食卓への移動などでは、その重さが不便さを引き起こすことがあります。
ふたと取っ手の熱問題
バーミキュラのもう一つの問題点は、加熱時にふたや取っ手が熱くなることです。
これにより、鍋つかみの使用が不可欠となり、急いでいる際には手間となります。
私自身も、鍋つかみがないときに服の袖で鍋を持ち、汚してしまった経験があります。
このような特性は、一部のユーザーにとって使いにくさを感じる要因となっています。
焦げやサビの問題
バーミキュラの使用で発生する焦げやサビも懸念されるポイントです。
特に予熱不足や水分量の不足による焦げや、使用後の不適切な保管によるサビが問題となります。
バーミキュラの内部がベージュ色のホーロー加工(一部商品を除く)であるため、焦げやサビは特に目立ち、見た目の美しさに影響します。
忙しい日常で適切なケアが難しい場合、これらの問題はさらに際立つかもしれません。
価格の高さとその価値
バーミキュラの価格は他の鋳物ホーロー鍋に比べて高価です。
2024年1月の時点で、バーミキュラの価格は以下のようになっています(公式サイト参照)。
- オーブンポットラウンド14cm:10,230円〜
- オーブンポットラウンド18cm:20,020円〜
- オーブンポットラウンド22cm:24,970円〜
- オーブンポットラウンド26cm:30,855円〜
- オーブンポットラウンド26cmSUKIYAKI:28,875円〜
これらの価格は一つの鍋に対して高額と感じることがありますが、バーミキュラの耐久性や機能性を考慮すると、その価値は見直されることがあります。
購入を検討する際には、この価格とバーミキュラの他のメリットを総合的に考慮することが重要です。
バーミキュラの多様なメリット
バーミキュラの使用にはいくつかの課題がありますが、これを上回る多くのメリットも存在します。
初めて使用する際には不安を感じるかもしれませんが、実際には多くの家庭で高い評価を受けています。
ここでは、バーミキュラの主な利点を紹介します。
【バーミキュラのメリット】
- 無水調理が可能
- 炊飯、煮物、スープなど幅広い料理に対応
- 食材の煮崩れを防ぐ
- 直火とIHの両方で使用可能
- 優れた保温性を持つ
- 安全なホーロー加工(カドミウム不使用)
- 充実したアフターサービス
- スタイリッシュなデザイン
特に無水調理の面では、バーミキュラは他の鍋と比べて優れています。
食材の自然な味わいを引き出し、栄養素を保持することができます。
これは、密閉性を高める重いふたによって、食材自身の水分と油分だけで調理が完了するためです。
バーミキュラは、日々の食事を美味しく、健康的にするのに最適な調理道具です。
家族の笑顔を守るために、バーミキュラの使用を検討する価値は大いにあります。
子供たちに栄養豊かな料理を提供したい時や、煮崩れを防ぎたい時には、バーミキュラが理想的です。
食材の組織を保ちながら調理が可能で、料理の腕前を向上させるのにも役立ちます。
このように、バーミキュラは多くのメリットを持ち、日常の料理に大きな助けとなるでしょう。
ぜひ毎日の料理に取り入れてみてはいかがでしょうか。
バーミキュラ、ルクルーゼ、ストウブの特徴比較
バーミキュラには使い勝手に関するデメリットがあるものの、それを補う多くのメリットがあります。
使い心地は個人差がありますが、一度試してみる価値は十分にあります。
鋳物ホーロー鍋市場には、バーミキュラ以外にもルクルーゼやストウブといった有名ブランドがあります。
ここでは、これらのブランドを比較検討してみましょう。
以下の表で、バーミキュラ、ルクルーゼ、ストウブの各特徴を比較しています。
【バーミキュラ、ルクルーゼ、ストウブ比較表】
項目 | バーミキュラ | ルクルーゼ | ストウブ |
---|---|---|---|
誕生国 | 日本 | フランス | フランス |
外観 | ナチュラルな色使い | 豊富な色彩とデザイン | 色彩豊かで多様なデザイン |
重さ(22cm直径) | 4.2kg | 3.4~3.9kg | 3.86~4.04kg |
価格(22cm直径) | 26,400円~ | 40,700円~ | 36,300円~ |
無水調理の可否 | 可能 | 気密性が低め | 可能 |
オーブン使用 | 300℃まで可能 | 200℃(樹脂製つまみ)、250℃(シグニチャーモデル)まで | 250℃まで |
ふたと取っ手の熱さ | 熱くなる | 熱くなる(樹脂製は除く) | 熱くなる |
サービス | 製造不具合保証、有料修理サービスあり | 保証なし | 「生涯保証」メンバー登録で製造不具合保証あり |
焦げやサビの傾向 | 鍋底の凹凸で焦げにくく、サビ要注意 | 鍋のふちがサビやすい | 内側がざらざらで焦げにくく、サビ要注意 |
※2024年1月現在、価格(定価)は公式サイト参照
バーミキュラは日本製で、安心感を重視する方に適しています。
アフターサービスも充実しています。
ルクルーゼは色や形のバリエーションが豊富で、キッチンを明るく演出します。
初心者にも取り扱いやすい重さですが、無水調理やオーブン使用にはバーミキュラやストウブと比較して考慮が必要です。
ストウブは色やデザイン、価格、重さが中間で、無水調理やオーブン使用にも適しています。
どのブランドを選ぶか迷う時は、ストウブがおすすめです。
これらのブランドはそれぞれ異なる特徴がありますので、鋳物ホーロー鍋を購入する際には、この比較を参考にして最適な選択をしてください。
バーミキュラを活用した簡単レシピの紹介
バーミキュラは一部では使いづらいとの声もありますが、そのメリットは多岐にわたります。
ルクルーゼやストウブとの比較でも、バーミキュラならではの良さがあります。
そんなバーミキュラを実際に使ってみる価値は大いにあるでしょう。
ここでは、バーミキュラを使った手軽で試しやすいレシピを紹介します。
これらのレシピは、特にバーミキュラの購入を考えている方におすすめです。
バーミキュラで作る無水調理豚肉カレー
バーミキュラで初めて試すレシピとして、「無水調理豚肉カレー」が最適です。
<材料(5人分)>
- 玉ねぎ…3個
- トマト…4個
- にんじん…1本
- じゃがいも…2個
- 豚肉…200g
- カレールウ…5皿分
- サラダ油…少量
追加できのこやなす、ズッキーニを加えるとさらに美味しくなります。
<作り方>
- 玉ねぎをみじん切りとくし切りに分けて準備します。
- その他の野菜と豚肉を一口大にります。
- バーミキュラを中火で2~3分予熱し、サラダ油をひきます。
- 野菜と豚肉を順番に加え、蓋をして中火で15~20分煮込みます。
- 火を止めてカレールウを加え、再び蓋をして弱火で40分煮込みます。
無水調理では、通常のカレーと違い水を加える必要がありません。
素材の旨みが逃げず、より濃厚な味わいのカレーが完成します。
バーミキュラで作る手軽な温野菜
もう一つのおすすめレシピは、「温野菜」です。
<材料>
- キャベツ…1/4個
- じゃがいも…2個
- にんじん…1本
- パプリカ…1/2個
- 水…大さじ2
- 塩…適量
他の野菜を加えることもできます。かぼちゃは特に良いです。
<作り方>
- キャベツと他の野菜を一口大に切ります。
- バーミキュラにクッキングシートを敷き、野菜を入れます。
- 水を回し入れ、塩を振ります。
- 弱火で20〜30分加熱します。
バーミキュラなら、蒸し器を使わずに簡単に温野菜を作れます。
洗い物も減らせて便利です。
栄養豊富なサイドディッシュを手軽に加えるのに最適です。
以上のように、バーミキュラを使えば、使いづらさを感じる面があっても美味しい料理を簡単に楽しめます。
バーミキュラを手に入れたら、これらのレシピで料理の幅を広げてみてください。
バーミキュラの特徴と使い方のポイント まとめ
バーミキュラは、使い方によって評価が分かれる鋳物ホーロー鍋です。
ここでは、バーミキュラの特徴と使用時のポイントを紹介します。
バーミキュラは、重さや加熱時の蓋や取っ手の熱さ、焦げやサビの発生、高価な価格設定といった短所が指摘されることがあります。
これらは使用時の不便さにつながる可能性があります。
しかし、バーミキュラには数多くの長所もあります。
特に、無水調理が可能で、炊飯、煮物、スープなど幅広い料理に対応できます。
また、煮崩れが少なく、直火やIH調理器にも対応しています。
優れた保温性能、安全なホーロー加工、充実したアフターサービス、スタイリッシュなデザインも魅力です。
ルクルーゼやストウブと比較すると、バーミキュラは日本製であることや、充実したアフターサービス、無水調理やオーブン使用の適合性が強みです。
バーミキュラの利用法としては、「無水調理豚肉カレー」や「温野菜」などの簡単レシピがおすすめです。
これらはバーミキュラを使い始める際に試しやすく、便利です。
結局のところ、バーミキュラの購入を考える際は、その短所と長所を総合的に評価し、自身の料理スタイルやニーズに合わせて検討することを推奨します。
それでは、今回はここまでとさせて頂きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。