不成就日とは具体的にどういう意味なのでしょうか?
また、これが吉日と重なった場合、どのような影響があるのでしょうか?
不成就日は、六曜、七曜、十二直といったよく知られた暦注カテゴリーの一部ではありますが、一般的にはあまり知られていないため、詳細が不明な方も多いかもしれません。
この記事では、不成就日の基本的な意味や起源、正しい発音方法について解説し、吉日との相性や、結婚式や入籍との関連性についても触れていきます。
特に六曜以外の暦注に興味がある方には参考になるでしょう。
不成就日の意義と起源について
不成就日は、月の周期に基づいて決まる特別な日です。
この日は「何事も成就しない」とされ、不吉な日とみなされています。
起源ははっきりとしていませんが、「日本で1685年まで使われていた宣明暦時代に会津暦に記載されていた」という記録が残っています。
このように、不成就日の由来は不明瞭で、現代の暦注の中でもマイナーな部類に属しています。
この日は六曜や十二直などの暦注には含まれず、カレンダーにたまに記載されることがあります。
他の暦注としては八専や十方暮、天一天上、三隣亡、三伏、一粒万倍日、犯土、臘日などがあり、中には三隣亡や一粒万倍日のように比較的知られているものもあります。
不成就日の読み方は?
不成就日の正しい読み方は「ふじょうじゅび」と「ふじょうじゅにち」の2種類があります。
しかし、六曜ほどの頻度で使われることはないため、一般の漢字変換システムでは登録されておらず、変換に苦労することが多いです。
筆者が使用する日本語入力システムATOKや多くのスマートフォンの入力システムでも、この語句は変換されにくいのが一般的です。
したがって、事前に単語登録をしておくとスムーズに使用できます。
2023年の不成就日スケジュール
不成就日は特定の日に定められており、これらの日には大切な行事や決定的な決断を避けることが推奨されています。
この日は旧暦に基づいて定められ、以下のような日程になります。
- 1月と7月:3日、11日、19日、27日
- 2月と8月:2日、10日、18日、26日
- 3月と9月:1日、9日、17日、25日
- 4月と10月:4日、12日、20日、28日
- 5月と11月:5日、13日、21日、29日
- 6月と12月:6日、14日、22日、30日
このルールに従って、2023年の不成就日は下記の通りです。
【月別の不成就日一覧】
- 1月:5日、13日、21日、27日
- 2月:2日、10日、18日、26日
- 3月:1日、9日、17日、25日
- 4月:4日、12日、20日、28日
- 5月:5日、13日、21日、29日
- 6月:6日、14日、22日、30日
- 7月:3日、11日、19日、27日
- 8月:2日、10日、18日、26日
- 9月:1日、9日、17日、25日
- 10月:4日、12日、20日、28日
- 11月:5日、13日、21日、29日
- 12月:6日、14日、22日、30日
これらの日は不成就日であるため、重要なイベントや意思決定の際には注意を払うことが重要です。
吉日と不成就日が同時に訪れた場合の解釈
不成就日が吉日と重なった際の解釈は人それぞれで異なります。
第一に、不成就日の凶影響が強く、たとえ吉日であっても凶日となると考える人がいます。
対照的に、別の見方では、大安などの吉日と不成就日が重なる場合、プラスとマイナスが相殺され、普通の日になると考える人もいます。
また、吉日のポジティブな影響が強いと見なし、不成就日であっても吉日としての効果が優位になるという意見もあります。
これらの見解は、どの暦注をどれだけ重視しているかによって変わります。
例えば、六曜や不成就日のみを重視する場合と、他の暦注も考慮に入れる場合では、判断が分かれるでしょう。
大安がプラス1、寅の日がプラス1、天恩日がプラス1、不成就日がマイナス1とした場合、これによりプラス2となりますが、不成就日が他の影響を打ち消すと考える人は、結果的にプラスマイナスゼロとなるでしょう。
結局、どのような解釈をするかは個々人の見方に依存します。
たとえば、一粒万倍日が仏滅と重なった場合、仏滅を重視しない場合は吉日として考えることができます。
不成就日に結婚式や入籍を行っても良いか
不成就日に結婚式や入籍を行うことについては、意見が分かれます。
不成就日に詳しい人は、友引と重なっても避けた方が良いと主張することもありますが、不成就日は比較的マイナーな暦注であるため、それほど気にしなくても良いという意見もあります。
六曜を重視する文化が根強いため、不成就日が大安や友引と重なっていても、入籍や結婚式を進めることが一般的です。
一方で、一粒万倍日や天赦日が仏滅や赤口と重なる場合は、結婚式を避けることを勧める意見もあります。
六曜を優先する人が多いため、特に大規模な行事では六曜を重視するのが無難です。
しかし、入籍のように他人に影響が少ないイベントでは、六曜の吉日や不成就日が重なっていても、自分たちの都合に合わせて行動することが望ましいです。
最終的には、どの暦注や選日をどのように受け入れるかによって、対応は変わります。
したがって、冠婚葬祭以外の場合は自分たちの状況を最優先に考えることが大切です。
不成就日での引っ越しに関する考え方
不成就日はさまざまな事柄に対して悪影響を与えるとされているため、引っ越しにおいても同じような見解があることがあります。
しかし、もし六曜の大安や友引などの吉日と不成就日が重なった場合、吉日を優先して考えることも一つの方法です。
重要なのは、個々の状況に合わせて自分にとって都合の良い解釈を採用することです。
特に引っ越しの場合、六曜よりも三隣亡の影響を重視する人が多いので、三隣亡の日に引っ越しを行うことは避けるべきとされます。
特に建築業界では、三隣亡は避けるべき凶日として最も重要視されています。
不成就日に関するまとめ
本記事では、不成就日について詳しくご紹介しました。
不成就日は一般的にあまり知られていないため、六曜を中心に吉凶を判断する人が多いと言えます。
したがって、六曜と不成就日を併せて考える際は、六曜を優先すると周囲の理解も得やすいでしょう。
結婚式などの大切なイベントでは、六曜の影響が最も大きく、社会的な影響も考慮すると六曜を中心に考えるのが推奨されます。
不成就日の影響は限られており、個人の状況や信念によって適切な対応を取ることが望ましいです。
それでは、今回はここまでとさせて頂きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。